スタミュミュはいいぞ
スタミュミュが終わった。
4月1日から、全16公演、東京12公演、大阪4公演。
私は、東京9公演、大阪3公演みた。おや、けっこう見たね。
ぶっちゃけ話、開演前は不安で不安でしょうがなかった。
事前情報がほぼない。
ちむらぎはいっぱい情報も写真もあがるのに、ほぼちむとりはなし。
稽古してるの?レベル。
実際、稽古期間の三月は、勝吾くん、毎週のようにイベントゲストに個人イベント…稽古できてる?と不安に思うレベルで。そのくせ、ほんとにブログでスタミュミュの話がでてこない。
もしかして、スタミュミュに出るって言うのが誤情報じゃなかろうなとおもってしまうほどでしたわ。
なんにもわからない。でも、勝吾くんが、ダンスが苦手なのは周知の通り。
(素人に教え慣れている振り付け師が、カウントで教えるのをあきらめた(歌で教えた)というのは密かに有名な話)
アニメのスタミュは、あらすじをざっとみて、歌は全部聴いて(一挙放送をとばしながらみた)、タヴィアンを捜索する回はきちんとみた。それぐらい。
スタミュミュがものすごくダンスの多い舞台だろうことは、アニメ見ただけでわかってた。
さてどうなる?
不安とともに始まった初日マチネ。
鳳先輩に目が釘付けになった。
キャリアで想像してたけど、やっぱり上手い。
「たかが2.5」という言葉はすきじゃないけど、
コスト・パフォーマンスの関係において、東宝ミュージカルとかブロードウェイミュージカルの輸入物とかと、2.5の舞台にはあきらかな差がある。
それは、稽古に割ける時間、舞台を作り上げるスタッフの数、手間が全然違う、いわゆる「お金の差」ってやつだ。
たとえば、大戸屋と和食5000円の夕食をくらべて、5000円のほうがおいしい!っていうのは当たり前の話。
この値段で食べられるにしては、大戸屋はおいしい、ということであって…。
まあ、チケットは2.5も最近は高騰していて、このレベルにこの値段つけるのかよ、と思うことはままありますが。
まあ、ただ、2.5といわれる舞台のパッケージトータルにかけられる費用、人材というものを考えた上で、おのずと、出演する俳優の格というか、レベルが決まってくる。
鳳先輩役の丘山さんは、正直、わかっていたけど、「なんでこの人が?」という格のキャストだった。
ただ、先走るけど、このミュージカル「スタミュ」を成功させたかなりの割合は、この丘山さんが演じる鳳先輩の存在感によるところがおおきいんじゃないかと思う。
主役が引っ張るという意味ではなくて、うまくいえないんだけど、バックグラウンドっていうか、世界観の醸成にものすごい力をもっている。
ミュージカル学科を目指す一年生たちのあこがれの先輩。それも鬼才といわれるようなきわだった才能を持つ鳳樹。
丘山さんの歌とダンスは、その「あこがれ」を観客に率直に訴えかけてきた。
綾薙学園の一般生徒と同じように、あこがれる相手としての華桜会をみせつけられた。
この説得力はものすごい。
今回、スタミュミュのキャスティングはものすごく上手いと思っていて、
推しの勝吾くん、たぶんオファーだけど、彼も制作にとっては肝いりのキャスティングだったんじゃないかなと思っている。
チーム鳳のキャストは、正直あまり歌がうまくない。
そのなかにぶちこまれた鈴木勝吾は、キャリアも、チーム内では上。歌もうまい。
梨園の御曹司、物心ついたときからプロの役者をやっている存在感、という意味で説得力のあるキャスティングだった。
ずっと薄ミュで着流しの殺陣をやってきているから、着物の身ごなしも、まあふつうの若い俳優よりは慣れている。
今までの勝吾くんをしらない人が、「天花寺が、和装をしてるようにみえることがままあった」と感じたのは、すごい褒め言葉だと思う。おしえられてできるものでは、多分ない。
さていったん中断。